父が倒れた。
それはまあ仕方ない。酒飲みだし、睡眠薬ないと寝れない人だし、何より重度の糖尿病。
いつかはそうなるだろうと予想していた。
でもまあ正直面倒くさい。言ってはいけないことだろうけど、もう言う。負債だ。人生の負債。
確かに父とは血が繋がっていて、20歳まで育ててくれたという感謝もあるのだが、迷惑を被り続けてきた歴史もあって身内という義務感、繋がりはあっても愛情はないと言ってもいい。
私以外の家族全員もそうだ。というか、離婚しているので母はもう父のことを忘れているし、姉二人も絶縁している。正直、羨ましい。自分も絶縁出来ていれば、こんな苦労はなかった。変なところで人情を発揮してしまう、面倒くさい性格が災いした。捨てればよかったんだはっきりと。
最悪金が掛かるのは仕方ないと、そう思うしかない。でも頼られるのは心底嫌だ。動いてくれるのが自分だけだからなんでもかんでも言ってくるが、それら全てを叶えられるほど自分は聖人ではない。全知全能でもない。
放っておきたい。これを言ってしまうのは自分でもどうかと思うが、倒れた時に逝ってくれていれば…楽だったのに、そう考えてしまうことがある。
健康な親を持つのも、自分の人生にとっては大事な意味を持つ。もしくはコロリと面倒かけずに逝ってくれる親。
そのどちらでもないのが私の父。
勘弁してくれ。
なんの罰だ。